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「オリンピックの身代金」ネタバレ裏情報

テレビ朝日開局55周年記念として11月30日(土)と12月1日(日)の2夜連続で放送される、ドラマスペシャル「オリンピックの身代金」のちょっとしたネタバレ情報を紹介します。



あらすじについては『ドラマ「オリンピックの身代金」あらすじ』を、出演キャストについては『ドラマ「オリンピックの身代金」キャスト』をご覧いただきたいのですが、実は原作となった同名小説とドラマとでは、キャラクター設定など異なる部分が少なくありません。このことから、ストーリーも小説からはかなり変更されているものと思われます。その相違部分をチェックして見ましょう。


まずは登場人物から見ていきましょう。

■落合有美(黒木メイサ)
ドラマでは主人公の刑事・落合昌夫の妹で現役東大生という設定ですが、小説では存在しないキャラクターです。しかも、もう一人の主人公・島崎国男とは恋人関係で、しかも物語のカギを握る人物ということですから、この時点でドラマが小説とは大きく相違することがわかります。

■笠原栄子(天海祐希)
須賀忠が勤める『中央TV』の報道局員で、事件への疑念をもち積極的に取材する部分は小説と同じですが、小説では笠原は男性で同期という設定です。

■浜野教授(江角マキコ)
東京大学経済学部の教授ですが、小説では老年の男性教授となっています。

■山田晋一(柄本明)
地方からの出稼ぎ労働者を集め、飯場に派遣している東京の人夫斡旋会社『山晋興業』の社長で秋田出身。小説では『山新興業』となっていて、なぜ”新”と”晋”を変えたのか謎です。

■落合晴美(吹石一恵)
落合昌夫の身重の妻。ドラマでは秋田出身となっていますが、小説では東京・小岩出身です。このことからドラマの隠れキーワード”秋田”を落合の妻の出身地と絡めて、なんらかの関連付けがされていると思われます。

■島崎梅子(草笛光子)
島崎国男の祖母ですが、小説では母親が登場し祖母は出てきません。なぜ祖母にしたのか?制作側の大人の事情が感じられます。

■樋口(六平直政)
ドラマでは ”『オリエント土木』の人夫。半分ヤクザの男で、島崎国男が働く飯場の隣にある、野刈の飯場を牛耳っている。”となっていますが、小説では島崎国男が働く飯場の隣にある、糀谷(こうじや)の飯場を牛耳っています。なぜ飯場の名前を変更したのか不明ですが、それよりも小説では30歳の設定なのに六平直政が演じることに驚きです。

■大家(渡辺いっけい)
島崎国男の下宿先の大家ですが、小説では初老の女性です。なぜ男性に?


など、登場人物の気になる相違点の一部を紹介しましたが、このほかにも細かい部分が小説から変更されているでしょう。それにしても、小説ではまったく登場しない落合昌夫の妹『落合有美』の設定には驚きです。しかもドラマのカギを握っているような役どころですから、小説はあくまでも”原案”扱いなんでしょうね。

あと、キャラクターの性別が男から女に代わっていたり、女から男に代わっていたりと、小説とはだいぶ雰囲気が変わっています。小説では男臭い世界が繰り広げられますが、テレビドラマということで男性視聴者を意識した設定にしたのでしょうか。

特に落合有美というキャラクターは小説から大きくかけ離れていますし、いろんな意味で注目される黒木メイサを起用したことで、ますますドラマの脚本の質が問われると思います。

ただ個人的に思うのは、昨今のドラマに見られるように、有名俳優を起用することで注目を集める手法や、タレント事務所からのバーター的な出演など、キャスティングありきのドラマでは大きな不評を買うでしょう。その点がとても気がかりです。

今回は”ネタバレ”というよりも、テレビドラマの裏事情的な内容になりましたが、なにはともあれ、ドラマはドラマで楽しめれば良いですし、小説は小説で別物として充分に楽しめます。それが「オリンピックの身代金」だと思いたいですね。

オリンピックの身代金(上) (角川文庫) オリンピックの身代金(下) (角川文庫)

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